「レ・ミゼラブル」⑤イエスの愛

今週のお題「カメラロールから1枚」
f:id:hiroukamix:20200504005431j:plain NHKドラマの「レ・ミゼラブル」の最終回を今見終わった。夜中の0時頃だが、忘れない内に書いてみたい。
 ジャン・バルジャンをテナルディエが助けたり、ジャベール警部が自殺したり、以前本で読んだはずだったが、すっかり全て忘れていた。
 ジャン・バルジャンが最後亡くなる場面では思わず涙が流れてしまった。しかし、それは悲しい涙ではなかった。とても清々しい思いがした。コゼットに看取られながら逝くジャン・バルジャンは、満足して幸せだったような気がする。泥棒と人を疑い恨む人生が、コゼットを通して人を信じ愛し、愛される人生に変わったのだから。
 ふと最後にジャン・バルジャンイエス・キリストと重なって見えた。恩讐を許し愛した姿はイエス以外の何者でもない。そして、ジャベール警部は法の奴隷となっていた律法学者やイエスを裏切ったユダのように感じた。また母が娼婦をして、自分も幼い時にゴミのような扱いを受け、ジャン・バルジャンを看取ったコゼットはマグダラのマリヤのように見えた。そしてジャン・バルジャンが命を救ったマリウスは、全人類を象徴した立場かなと思った。
 日本では「ああ無情」というタイトルで有名で、最終回を見るまでは実際私も何て無情なストーリーなんだろうと思っていた。しかし、単なる無情な人生ではなく、ジャン・バルジャンのとても美しい生き方に感動した。今まで全く違う解釈をしていた。
 ジャン・バルジャンが、教会で司教から貰った燭台が何度も出てくる。最後のシーンにも燭台が出ていた。ローソクは身をすり減らしながら、周囲に明かりと温もりを与える。イエスも自分の身を犠牲にしながら、真理の光と愛の温もりを人々に与えた。燭台にもそんな意味が込められているのかなとふと思った。
 最初の写真は「ハナミズキ」。ついこの前、家のそばで撮ったばかりのものだ。花びらが4枚で十字架の形をしている。アメリカでは、十字架の木材にされた木だと言われている。花びらに釘の跡もあるという。しかし、ハナミズキの原産地はアメリカなので、2000年前にイスラエルハナミズキがあったかどうかは分からない。

ハナミズキと十字架」の記事
https://hiroukamix.hatenablog.com/entry/2020/04/18/072457