今週のお題「捨てたい物」
四十年ちかく前に買って、十年以上着ていない上着がありました。(写真を撮らずに裁断したので、上の写真は色が似ている別の服)
妻は
「あの世まで持っていけないので、早く処分したらいい」
と言います。しかし私はとても愛着があったので、なかなか捨てられません。そこで何かに利用できないかと考えました。
今まで毎日お弁当をハンカチに包んでいましたが、その上着で弁当箱を入れる袋を作ることにしました。
ネットで袋の作りかたを検索して、適当な寸法に切って作りました。生地がもったいないと思い、ネットの見本よりも少し大きめに作りました。
初めてにしては上手にできたなと思い、我ながら感心しました。さっそく弁当箱を入れてみると、袋が大きすぎて、弁当箱が安定しません。寸法には、ちゃんと意味があったのです。
まだ生地がじゅうぶん残っているので、次に弁当箱の大きさに合わせてもう一度作りました。すると今度はぴったりと入り、弁当箱が安定しました。今は毎日この袋が活躍しています。
最初に作った袋も、小型プロジェクターがすっぽりと入り、持ち運びにとても便利です。
服の生地がまだ余っているので、ほかに何かできないかと思い、帽子を作ることにしました。今までかぶっていましたが破れてしまったので、捨てようと思っていた帽子がありました。その帽子の縫い糸をすべて取り除き、パーツに分解しました。わずか三種類のパーツしかありませんでした。
パーツごとの型紙を作り、型紙に合わせて先ほどの服の生地を切りました。分解したのと逆の順番で、服の生地をミシンで縫いました。直線の生地を縫うのと違い、帽子は丸い曲線を縫うので、簡単ではありませんでした。また曲線と直線を縫い逢わせるのは至難の業でした。
悪戦苦闘の末に、何とか帽子が完成しました。我ながら、いいできばえです。かぶってみると、頭にぴったりでした。
けっきょく捨てようとした上着が、二つの袋と一つの帽子に変身しました。捨てようとした帽子も役に立ちました。
こんな調子なので、なかなか物が捨てられず、断捨離の好きな妻はあきれています。