今週のお題「ゾッとした話」
一度だけ、金縛りにあったことがあります。学生時代の下宿先でした。もう四十年以上も前のことです。
畳の上で昼寝をしていて、突然目が覚めると身動きができません。何か重たい物が体の上に乗っていて、強く押しつけられている感じがしました。
天井は、はっきり見えましたが、声を出したくても、声が出ません。手足を動かそうと思っても、全く動きません。大きな岩の下敷きになっているような重みを感じました。このまま死ぬのではないかという恐怖に襲われました。それが数分続いたと思います。
夢でないことは確かです。はっきりと意識はありました。声が出ないので、心の中で「助けて!」と必死に叫び続けました。
しばらくして、ようやく体が動かせるようになりました。体中汗びっしょりでした。
話に聞いたことはありましたが、まさか自分がなるとは夢にも思いませんでした。一週間くらい、怖い思いが続いたように記憶しています。
霊はいるのかもしれないと、そのとき初めて思いました。もう二度と味わいたくない体験です。