桜の花は何故下を向いて咲いている?

f:id:hiroukamix:20200410050759j:plain 桜が散った後、白やピンク、紫など色とりどりの芝桜が目を楽しませてくれる。畑の淵取りをするように、細長い絨毯が延びている。
f:id:hiroukamix:20200410050821j:plain 八重桜も遅ればせながら花が開きだした。染井吉野よりも色が濃くて華やかだ。
 人間がコロナで悪戦苦闘している中で、どこ吹く風と花たちは優雅にいつも通りに咲いている。
 先日桜の木に止まって、小鳥が花の蜜を吸っているのを見た。花が下を向いているので、枝に止まっても上から蜜を吸えない。そこで、頭をぐっと捻って苦しそうに下に向けて、くちばしを上に向けて吸っている。とても不自然な姿勢だ。
 すると、別の枝で下を向いて蜜を吸っている小鳥を見つけた。どうやって吸っているのか不思議だった。下を向いて咲いている花の蜜を、上から吸えるはずがない。
 小鳥がいる枝の下に、何故かたくさんの桜の花が落ちている。拾って見ると、全部萼に穴が空いていた。くちばしで穴を空けて蜜を吸っていたのだ。多分首が回らないので、先ほどの小鳥のように器用な技ができないのだろう。
f:id:hiroukamix:20200410051255j:plain リンゴ(上の右の写真)やナシの花は桜に似ているが、上を向いて咲く。何故桜の花(上の左の写真)は下を向いて咲くのだろう。人間に見上げてもらって、その美しさを見て欲しいからだと思う。リンゴやナシは花を見てもらうのではなく、美味しい実を付けて食べて欲しいのだ。だから鳥や虫によって受粉し易いように上を向いているのだと思う。今年の桜は十分に見てもらえずに、寂しい思いをしたに違いない。

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