愛から美は生まれる、愛と美は一体不可分

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 仕事の帰りに、電車の窓から外を見ていたら、とても美しい夕焼けが見えた。余りにも美しかったので、ずっと見とれていた。空一面に赤い絵の具を流して、それが絶妙な模様と色合いを醸し出している。自然が描いた芸術作品だ。二人で話をしていた女学生が気がついて、一人が言った。
「ほら、見て。あの夕焼け。」
「わー、綺麗。」
 二人は話を中止して、黙ってじーっと見つめていた。
 何故夕焼けは美しいのだろう?頭の片隅にいつも疑問を持っていた。ある時ふと思った。「愛」があるからかも知れない。
 昼さんと夜さんが、デートするのが夕焼けだと感じた。昼と夜は毎日二回デートをする。ご来光を仰ぐ時も、朝焼けの中から太陽が顔を出す。やはり昼さんと夜さんがデートする時間だ。恥ずかしがり屋の二人は真っ赤な顔をしてデートをする。それが夕焼けと朝焼けだ。
 美しいものは、皆愛の調和から生ずる様な気がする。二つの陽的なものと陰的なものが一つに交わる瞬間、そこに美が生まれる。
 植物もそうだ。雄しべと雌しべが交わる時、即ち花が咲いた時に一番美しい。やはり植物が愛を育む時だ。花は愛の象徴なのだ。だから美しい。
 孔雀の羽が美しいのも、ライオンのたてがみが美しいのも、雌のハートを射止める為だ。動物たちも子孫を残す為に、必死に愛を表現し、それが美を演出する。
 女性が美しくなろうとするのも、愛情を引き寄せる為ではないだろうか?恋に目覚めた女性は突然美しくなると言う。
 愛と美、これは切り離す事のできない運命のようなものだ。
 朝日が上り、夕日が沈み、永遠に繰り返すように、愛と美も永遠に続くのだと思う。