人間の心の中にはカーナビがある。不安になったり、悩んだり、迷ったりした時に、自然にカーナビのスイッチがオンになる。そして、心を平安なところに案内してくれる。しかも音声付きで。車のカーナビがいきなり目的地には案内しないのと同じように、心のカーナビもすぐに目的地は示さない。右に曲がって100m直進して、左に曲がって50m進んで・・・。少しずつ、しかし確実に目的地に近づいていく。
心のカーナビとは、心の声だ。耳を澄まして、静かに心の深いところに意識を集中させると、それは聞こえる。「Everyday I listen to my heart 一人じゃない・・・」これは「ジュピター」の歌詞の出だしだ。まさにその通りだ。
必ず誰にでも心のカーナビはある。聞こうとさえすれば良い。しかし、多くの人は、せっかく自動的にオンになったナビのスイッチを自分でオフにしてしまう。そして、もがいたり、右往左往したり、いたずらにあっちこっちに行ってみたりして、益々迷いの深みにはまってしまう。また、袋小路に入ってしまう。
捨てる神あれば、拾う神あり、という。どんなに不安や恐怖が襲ってきても、迷いや悩みがあっても、じたばたしないでいよう。自分の心の中のカーナビのスイッチを決してオフにせず、道案内の声を聞こう。声に従って、少しずつ少しずつ進もう。心が願う目的地が必ず近づいて来る。