作品を作る喜びと楽しみ

今週のお題「○○の秋」
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 やはり芸術の秋だ。音楽も好きだが、絵画も大好きだ。見るのも好きだが、何と言っても自分で作品を作るのが一番だ。
 小さい頃から絵を描くのが好きだった。小学校の時のノートの余白には決まって落書きがあった。鉄人28号鉄腕アトム等のマンガや、動物や昆虫等の絵を描いた。
 家で鳩を飼っていた。灰色の鳩が灰駒、黒っぽいのは黒駒、茶色は茶、白っぽいのは白(はく)、真っ白は純白と呼んでいた。父が鳩小屋を作ってくれた。
 小学校の時、その鳩の絵を描いた。鳩小屋の中に数羽の鳩が木に止まったり歩いている姿を描いた。すると、担任の先生がとても褒めてくれた。褒めてくれたのが嬉しくて、それから絵を描くことが大好きになった。
 自然や静物、人物など色んな対象を水彩画で描いた。絵を描いている時が一番幸せだった。
 私が小学生の時に、兄が中学校に上がり、美術の授業で使う大きなスケッチブックを持って帰って来た。中を見ると自画像や風景画が描かれていた。
 中学に進めば、自分もあんな大きなスケッチブックがもらえるんだ、と思うと、兄が羨ましかった。私は早く小学校が終わって、中学に行きたいと、首を長くして待っていた。
 晴れて中学生になった時に、あの大きなスケッチブックをもらい、とても嬉しかった。
 毎週、何よりも美術の授業が待ち遠しかった。絵を描いている時は全てを忘れて無心になれた。思い通りに満足する絵は滅多に描けなかった。
 学校では水彩画がほとんどだったが、家では墨絵を描いたり、切り絵を作成した。
 墨絵は黒の濃淡だけで描く味わいが好きだ。鳥獣戯画が大のお気に入りだったので、動物などを真似してよく描いた。
 切り絵は特に好きだ。図案を書いた後、カッターで切る時間は心を集中して完全に没頭できる。複雑な図案ほど時間が掛かり、集中力を必要として、骨が折れる作業だが、できあがると嬉しい。
 作成した切り絵を色紙に貼って、墨で言葉を書き、落款印を押すと、ちょっとした作品になる。誕生日や何かのお祝い事や記念日に差し上げると、とても喜ばれる。上げた人を訪ねた時に、その色紙が家の壁に掛けてあると本当に嬉しい。
 次は何を題材にしようかと、考えるだけでも楽しい。