神様の愛「干し柿」

今週のお題「急に寒いやん」

 今年は例年よりも柿が青いまま、なかなか赤くなりませんでした。暑さのせいかもしれません。しかし急に寒くなり、ようやく赤みがかってきました。
 毎年恒例の干し柿作りをしました。この日のために、柿を取る竹竿を準備しました。枝を折るために、竹の先を深い「くの字」型に切った自作の四段式の竿です。
 そして近所の知人宅の渋柿の木に向かいました。柿は直径が五センチくらいしかない先が尖った小さな渋柿です。
 竿の先端を枝に差し込み、ひねって枝を折り、もいで取ります。取った柿の枝を剪定バサミでTの字に切ります。
 百個ほど取ってから、知人にお礼をして、家に戻りました。これからが大変です。柿を綺麗に洗ってから、皮むきをしました。去年素手で皮むきをしたら、手から渋が落ちずに荒れてしまったので、今年はビニールの手袋をしました。
 百個の柿の皮をむくのは簡単ではありません。見かねた妻が途中から皮むきを手伝ってくれました。
 紐に結んで、熱湯で五秒ほど殺菌をしました。ハンガー掛けに紐を吊して、扇風機で二十四時間風を送ります。
 翌日から柿を揉んで中を柔らかくしました。三日目に試しに食べてみると、もうすっかり渋が抜けて、甘い味になっていました。
 ふつう一週間ほど干すようですが、柿が小さいので三日で十分だったようです。干し柿というよりも、あんぽ柿という感じです。妻は固いものが食べられないので、ちょうどいい柔らかさです。
 しばらくのあいだ、毎朝デザートに食べられるのが楽しみです。
 干し柿作りの「おまけ」が二つあります。一つは渋染めです。柿を殺菌したあとの熱湯に白いタオルや布を入れて、染めるのです。今年も茶色で綺麗に仕上がりました。去年染めたタオルも一年使いましたが、色が落ちずにいます。愛用のタオルになっています。
 もう一つは、柿の皮を干したものです。チップとして食べたり、お茶にしたり、お風呂に入浴剤として入れます。
 神様からいただいた、自然の恵みに感謝します。