神様の愛「桃」


 私は山梨出身ですが、葡萄と桃は小さいときから身近な果物でした。
 桃は熟したら、皮をスルッと手で剥いて、丸かじりをするのが好きでした。
 隣の家に、スモモの木がありました。ピンポン玉くらいの実がたくさん成りました。これを貰って毎年食べるのが楽しみでした。種を庭に植えたら、ちょうど大学に入学する年に、祝ってくれるように花が咲いたのを覚えています。
 桃は古事記日本書紀にも、鬼や邪気を払う「神の実」として登場します。ですから、桃太郎も柿太郎や梨太郎ではなく、桃でなければならなかったようです。
 以前、食べた桃の大きな種をベランダの鉢に植えました。そしたら、芽が出て、大きくなりました。数年前に花が咲きました。

 今年もたくさん花が咲きましたが、残念ながら実は途中でみな落ちてしまいました。花見ができただけでも感謝でした。
 先日、桃を買って家族で食べました。まだ固かったので、皮はすんなり剥けませんでした。丸ごとかぶりつきましたが、ジューシーで美味しい桃でした。桃を創造してくださった神様に感謝します。