神様の愛「散歩」

今週のお題「地元自慢」

 秋空の一日、妻と自転車で川越の街に出かけました。菊祭りと現代アートを観賞するためです。
 まず、喜多院の菊祭りを見に行きました。丹誠込めて育てた菊の花が、ずらりと並んでいました。黄色、白、紫など華やかな菊が三本仕立て、だるま作り、盆栽作り、懸崖作り、千輪作りなどさまざまな形に仕上げられていました。

 千輪作りは、一本の枝から花火のようにたくさんの花が咲いていました。一番華やかに見えます。

 私は盆栽仕立てが一番好きです。わずか一年たらずで、何十年もかけて育てた盆栽のような菊を見ると、見事としか思えません。

 次に中院に現代アートを見に行きました。竹林と石を敷いた小道を通り抜けると、苔むした庭がありました。竹や池には花を造形した作品が展示されていました。深い意味はよく分かりませんでした。
 庭に面したお寺の部屋に上がると、油絵よりも古いといわれる技法の絵や立体の作品、漢字で表現した絵などが展示されていました。
 最初は作品だけ見ても、意味がよく分かりませんでしたが、説明をしてもらい、ようやく意味が分かりました。作者が表現したかった意図や込められた思いを知ると知らないとでは、作品から伝わるものがまったく違ってきます。
 中院をあとにして、途中自転車を置いて歩きました。現代アートの作品はお寺や蔵の中、店舗、街かど、神社の境内、観光案内所などいろいろなところに展示されていました。
 自由な観点で見て下さい、という作品もありましたが、中にはさっぱり意味が分からないものも多くありました。

 時の鐘に着くと、ちょうど12時の鐘をつき始まりました。機械で自動的につくので、少し趣には欠けていましたが、澄んだ音色が街中に広がりました。
 時の鐘の前の食堂で昼食を取り、チラシに紹介されていたすべての場所を見て回りました。

 最後に大きな切り絵の作品の複製がありました。個人的には、これが一番印象に残りました。
 妻と芸術の秋を堪能した一日でした。