小春日和で余りにも良い天気に誘われて、ぶらりと川越の町に散歩に行きました。川越は新河岸川を通して江戸と結ばれ、江戸の文化が多くもたらされ、小江戸と言われています。
江戸の町屋形式として発達した、耐火建築の建物が有名で蔵造りの街とも呼ばれています。
博物館に寄ってみました。入ってすぐ右側に小さな中庭があります。苔が絨毯のように青々と生えていました。ツワブキの黄色い花がとても綺麗に咲いていました。
そこに水琴窟があります。地下に大きな甕が埋めてあり、柄杓で水を流すと琴のような澄んだ音色が聞こえました。「キン、キン、キン」と水滴が甕の中に落ちる音が、何とも心地良く、いつまでも聞いていたい音です。目をつぶって聞いていると洞窟の中にいるような雰囲気でした。
大正時代に建てた老舗菓子店の邸宅の庭には、一足早い真っ赤なモミジとドウダンツツジが迎えてくれました。邸宅のステンドグラスも紅葉に負けないくらい色鮮やかでした。
川越城本丸御殿にも行きました。元々は500年以上前に太田道真・道灌親子が建てましたが、現在の建物は江戸時代のものです。庭は枯山水で、石や白砂で山や川が表現されていました。庭全体が一つの芸術作品のようでした。縁側に日が当たり、ポカポカと暖かい陽気で、ずっと日向ぼっこをしていたい気分でした。