鷲宮神社七不思議④社殿が何故横を向いている?

お題「#おうち時間
f:id:hiroukamix:20200527212613j:plain 普通の神社は、鳥居をくぐり、参道の突き当たりに拝殿の正面がある。しかし鷲宮神社は、鳥居(一昨年の台風で倒れてしまった)側の東から参道を歩いて行くと、神社が横を向いている。拝殿の正面が南を向いているからだ。
 これには色々な説がある。昔は南側が海だったので、参道を東に作ったと言う説、或いは東に町が開けていたので、東側を参道にしたという説、また目の前に川があるので川を避けたとも言われている。
f:id:hiroukamix:20200527211040p:plain しかし私が思うには、神楽に秘密があると思う。鷲宮神社の神楽は人に見てもらう以上に、神様に捧げるという考えがある。そこで神楽殿を拝殿の正面に建てた。すると当然参道から真っ直ぐ拝殿の正面に行く事はできない。神楽殿があるからだ。そこで東から入る参道に対して、拝殿を南向きにしたように思う。
f:id:hiroukamix:20200527212658j:plain 参道自体も真っ直ぐではなく、上の写真でも分かるように二ヶ所曲がっている。初めは拝殿に向かって真っ直ぐ延びているが、途中で左右に曲がって拝殿の正面に出て来る。鳥居から真っ直ぐの参道にしなかったのは、鳥居の正面を拝殿にしたからだと思う。参道に対して拝殿が横を向いているので、当然参道を曲げる必要があった。
 ところで、「参道」は「産道」だという。「お宮」は「子宮」に当たる。従って、神社にお参りするのは、母の胎内に入って、自分自身がもう一度生まれ変わって、地上に誕生することを象徴する。
 穢(けが)れを祓(はら)い、清い自分に生まれ変わり、新しく命を頂いて出発するのが参拝のようだ。何と有り難いことだろうか。