鷲宮神社七不思議②幸魂の力で国造り?

お題「#おうち時間
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 神社というのは不思議だ。教祖もいなければ、教典もない。特に布教活動をしている訳でもない。それでも多くの人々が参拝に行く。神社には、その地域の開拓や発展の為に功労を積んだゆかりの人物が祀られている事が多い。だから地域の人を引き寄せる何か大きな力があるように思う。私たちも地域の為に歩んだ先人に対して敬意を払うべきだと思う。
 出雲族は国譲りの後、東へ移動した。祭神の天穂日命(あめのほひのみこと)は東国の武蔵国を治める際に、二十七人の出雲族を率いて大己貴命(おおなむぢのみこと=大国主命)を祀る社を建てたのが鷲宮神社の始まりと言われる。
 天穂日命が従った大己貴命(大国主命)は国造りの神様と言われる。大国主命は「国造りの大業を成し遂げることができたのは、自分の中に宿る『幸魂(さきみたま)』の力のお陰であった」と言った。この「幸魂」が「埼玉」の名前の由来と言われている。「魂」は「玉」に通じ、更にさきたま古墳で出土した「まが玉」にも因み、埼玉県章はまが玉を16個輪にしたものとなっている。
f:id:hiroukamix:20200519074057j:plain「ダ埼玉」などと言われていたが、実は誇るべき素晴らしい名前だ。
「翔んで埼玉」の映画では、埼玉には何も良い物がない、と自嘲していたが、名前の由来やさきたま古墳、美しい長瀞秩父については全く触れられていなかったのが残念だ。行田にあるさきたま古墳の円墳は日本一大きい。長瀞は日本地質学発祥の地でもある。秩父は日本最古の流通貨幣と言われる「和同開珎」を作る為の自然銅が発見された所であり、それがきっかけで年号が「和銅」になった。もっと埼玉に誇りを持って欲しい。
 次の1万円札の肖像には「渋沢栄一」が決まっている。彼は埼玉県深谷市出身だ。埼玉には、明治神宮の森や日比谷公園を造った日本の公園の父「本多静六」や日本で最初の女医になった「荻野吟子」など立派な人物が多い。
「ダ埼玉」ではなく、「幸魂(さきみたま)」の埼玉として定着化して欲しいものだ。