新時代②利己主義から利他主義

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 二番目は自分中心から他者中心、即ち利他主義への変化に触れてみたい。これは昨日書いた競争から共生への変化と似ている。
 競争すると、どうしても自己本位になり易い。競争相手が邪魔に見える。また、他人の不幸を喜んだり、他人の幸せを妬んだりする。自分が相手より劣っていると劣等感を覚え、相手より優れていると優越感を感じる。劣等感も優越感も人を幸せにすることはない。
 他の人々や社会の為に尽くしたり喜びを与えた分だけ、その人に恵みが返ってくる。
 逆に、人や社会から貰うことや奪うことばかり考えている人は、自分の持っているものをいつの間にか失ったり奪われたりする。
 自分の店や会社の利益ばかり考えていて、繁栄することはない。お客さんを喜ばせた店や会社が繁栄する。
 自然界を見ても、蜂は花の受粉を助け、花は蜂に蜜を上げる。持ちつ持たれつの関係になっている。また、植物が出した酸素を動物が吸い、動物の吐いた二酸化炭素を植物は吸う。あらゆる存在は他者の為に存在している。
 癌細胞のように、他を傷付けて自分だけ繁殖しようとすると、相手だけでなく、結局自分も死に至る。
 利己から利他への流れも、誰も止めることはできない。

新時代①競争から共生

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 現在私たちは、明治維新終戦の時以上に、大きな変革の時を迎えている。何も知らずに生きていると、とんでもない状況に出くわすことになる。いわば「時代の迷子」になってしまう。今日から五~七回に分けて、書いてみようと思う。
 今まで競争することは当たり前だった。しかし、今は共生の時代が来た。ダーウィンの弱肉強食という間違った理論から、生存競争の為には、他人を蹴落として、自分が勝たなければ生き残れないという風潮が生まれた。争いは昔からあるが、この理論が更に拍車をかけた。
 今は、同業同士が手を結んだり助け合わないと生き残れない時代だ。本来、人間は助け合ってこそ生き残れる存在だ。
 ネアンデルタール人よりも肉体的に劣っていたホモサピエンスが生存競争に勝ったのは、ホモサピエンスは共調性に優れていたからだと言う。人という字が現しているように、人間は助け合って共生していくのが本来の生き方に違いない。
 企業を見ても、今まで競争して対立していた会社同士が合併したり、協力し合って成績を伸ばしている。
 今まで企業秘密だった特許を公開して発展している会社も多い。トヨタ自動車燃料電池関連の特許5680件を無償公開した。パナソニックも「IoT」分野の特許約50件を無償公開した。韓国でもサムスンが2万7千件、現代自動車が千件の特許を公開した。
 一企業だけで何とかなる時代ではなくなった。グローバル化が進む今日、競争して他を蹴落としていこうという狭い根性では立ち行かなくなっている。
 共生や協調の流れはどんどん加速化されていく。これは誰も止められない。それなのに、ナショナリズム的な国が多い。大国にその傾向があるのが心配だ。時代に逆行している。このような考えは必ず破綻する。
 兎と亀が競争する必要はない。兎は野山を駆け巡り、亀は海辺をゆっくり歩いているのが幸せだと思う。

本多静六博士(公園の父・蓄財の神様)

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 私の住んでいる埼玉県には多くの義人がいる。その一人に本多静六博士という方がいる。日本初の林学博士だ。日本の公園の父と言われる。日比谷公園大宮公園秩父羊山公園、長野の臥竜公園など、多くの公園の建設に携わっている。
 特に有名なのが、明治神宮の森づくりだ。明治神宮の周りには、人工の森がある。明治神宮は、今年で丁度百周年を迎える。何度も足を運んだが、とても広い敷地だ。池や川もあり、あやめの季節は池の周りを綺麗に飾る。明治神宮は初詣の参拝者数が日本一としても知られている。
 本多静六博士は林学や公園づくりでも有名だが、経済においても注目されてきた。生涯に渡り、収入の四分の一を貯蓄して、それを投資などに回しながら莫大な財を築いたからだ。蓄財の神様というニックネームがあるくらいだ。
 しかし、本多静六博士は、
「子孫に美田を残さず」
「社会で得たものは社会に返す」
という信念から、退職を期にその財産を県などに寄付した。志を持った学生の育英基金になっている。
 渋沢栄一の知恵袋としても頼りにされた人だった。あまり名前は知られていないが、隠れた義人だと思う。
 博士は折原家に生まれたが、元彰義隊隊長の本多敏三郎の娘である詮子と結婚し婿養子となった。詮子は、日本で四番目の女医となっている。
 また実家の折原家の庭にあった楠と親戚の久喜の白石家(百観音温泉)にあった楠は、明治神宮の入口にある大鳥居の両側に移植されている。

鷲宮神社と神楽にまつわる神のお告げ

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 職場の近くに鷲宮神社というのがある。行く機会がよくある。出雲の神様を祀っている神社では、関東で一番古いという。
 普通鳥居をくぐると、正面に拝殿があるが、ここは拝殿の正面が左を向いている。
 拝殿の正面には神楽殿があり、年に六度奉納される。神様に直接神楽を捧げる為に真向かいにあるという。関東では一番古い神楽で、この神社から各地に広まったと言われている。
 一度節分の奉納の時に、神楽を見たことがある。小学生の女の子が巫女の身なりで舞っていた。神様に礼をして始まり、礼をして終わる。四隅を二人の巫女が何度も回っていた。
f:id:hiroukamix:20160214135931j:plain 舞の意味は良く分からなかったが、心が洗い清められるような気がした。
 神楽の会の会長さんに、神楽殿の裏側を見せてもらったことがある。太鼓や笛、お面や小道具の説明を受けた。
f:id:hiroukamix:20200929223245j:plain 最後に不思議な話を聞いた。神楽の後継者がいなくなり、伝統が絶えてしまいそうになった。ただ一人残った伝承者の白石国蔵さんに神が降りてきた。
「あなたに三年の命を与えるから、後継者をつくりなさい。」
 と言われたそうだ。そこで人を探して、全てを相続し終わった。すると国蔵さんは間もなく世を去ったという。丁度三年後だった。まさに神のお告げ通りになった。

星の見えない明るい夜空

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 毎晩、宵の明星金星が西の空にひときわ明るく輝いている。東南の空の少し高いところには、オリオン座がきらめく。
 他の星座も探そうとしたが、空が明るくて星が見えない。ぽつん、ぽつんと明るい星はあるが、星座の全体像がつかめない。光害のせいだ。
 家の光はやむを得ない。街灯にも文句は言えない。街の光はどうだろうか?不必要にネオンをつけている店も多いように思う。
 深夜になると、もう少し暗くなるかもしれないが、寒い中を外に出る勇気はない。
 今は満月に向かって月も毎日大きくなっている。せめて、月明かりのない夜に、また星座を探してみたい。
 それにしても、近所のコンビニ、ガソリンスタンド、食堂も二十四時間営業をしている。それだけ多くの人が、一晩中起きているということか。人間が一日中活動しているので、星の出番がなくなってしまう。
 一ヶ月に何日か、夜一斉に街中の電気を消す運動があったら良い、と思ってしまう。

春一番を告げる水仙

今週のお題「2020年の抱負」
f:id:hiroukamix:20200106083236j:plain 昨日、駅に行く途中に水仙の花が咲いていた。緑の葉っぱの塊の隅っこにぽつんと一輪だけ小さな白い水仙があった。気の早い水仙だ。
 しばらく行くと今度は、白い花びらの真ん中に黄色いラッパのようなものがついた少し大きめの水仙が、やはり一輪だけ咲いていた。これは日本水仙かなと思う。
 その近くに、更に大きく全体が黄色い水仙が咲いていた。こちらはラッパ水仙だと思う。どれも周りのよりも、少しせっかちな水仙だ。
 水仙花言葉は「うぬぼれ、自己愛」。ギリシャ神話によると、森のニンフのエーコーが美少年ナルキッソスに恋をしたが相手にしてもらえず、痩せ衰え声だけの存在の山彦になる。呪いでナルキッソスは水面に映る自分の姿に恋をして、やがて死んでしまう。ナルキッソスの体は水辺でうつむきがちに咲く水仙に変わった、という。
 ハウス栽培や去年から咲き続けている椿や山茶花は別にして、水仙が、新しい年を迎えて一番早く咲き始めた花だと思う。自己の存在を一番にアピールしているところが、ナルキッソスの「うぬぼれ」の名残かなと思ってしまう。
 昨日は冷たい風がピューピューと吹いていた。寒さ真っ只中で、一足先に春を告げる水仙は尊敬に値する。水仙には「尊敬」という花言葉もあるようだ。
 学生時代にブラザーズ・フォーの「七つの水仙」という曲を良くカセットテープで聞いた。昨日は「三つの水仙」に出会った。
 うぬぼれることなく、謙虚な姿勢を持つことも今年の戒めにしようと思う。

ヴィーナスライン方面の旅

f:id:hiroukamix:20200105062138j:plain 長野県のヴィーナスライン方面は何度行っても飽きない。見所満載のドライブコースだ。白樺湖、女神湖、車山、霧ヶ峰八島ヶ原湿原、美ヶ原高原など風光明媚なところを通る。とてもなだらかで爽やかな道だ。遠くにはアルプスの雄大な山々の景色が見える。見晴らしの良い高原を走るのは、とても快適なドライブだ。
 車山から霧ヶ峰にかけて六月頃のレンゲツツジが綺麗だ。山のあちこちに赤いツツジが映える。
 また七月のニッコウキスゲは圧巻だ。ニッコウキスゲはユリに似た黄色い花で、たった一日で枯れしまう。次から次へと咲いて満開は僅か十日ほどしかない。車山周辺のニッコウキスゲは毎年七月中旬頃に咲く。見渡す限り、山全体が黄色い絨毯となる。いつまで見ていても飽きない。晴れていると、地平線の向こうに富士山が見える。
 八島ヶ原湿原は一万二千年以上かけて八メートルもの泥炭層が形成された奇跡の湿原だ。大小様々な池が点在している。池の中にぽつんぽつんと島がある。見ているだけで心が癒される。コケやアシの中に混ざって小さな草花があちこちに咲いている。木道の散策路があって、一周二時間くらいで回ることができる。池を見たり、花を探しながら歩くと楽しい。
 ピラタス横岳ロープウェイに乗って上がると、標高2240メートルの山頂駅に着く。途中南アルプスや木曽の御岳山、北アルプス、時には立山が見える。山頂駅のすぐそばが坪庭というところで、黒い溶岩の間にハイマツなどが生えている。高山植物の宝庫で、麓とは違った幻想的な別世界だ。
 女神湖は湿原をせき止めて造られた湖だ。湖面から立ち枯れた白樺が突き出ていて、神秘的な雰囲気がある。一周約二キロの遊歩道が散歩にうってつけだ。
 女神湖近くには御泉水という庭園がある。ゴンドラに乗って上がると、湿地帯のある自然園の中に川や池がある。木道や散策路があり、一周四十分くらいだ。野鳥の森もあり、花や鳥、森林浴を楽しむことができる。
 ヴィーナスライン周辺には名前の通り、美の女神が住んでいる気がする。
 ここで起こった奇跡のような体験談を「霧の中のニッコウキスゲ(2019年8月21日)」に書いたので、読んで下さい。

https://www.tripadvisor.jp/Trips/95232932/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%96%B9%E9%9D%A2

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