春一番を告げる水仙

今週のお題「2020年の抱負」
f:id:hiroukamix:20200106083236j:plain 昨日、駅に行く途中に水仙の花が咲いていた。緑の葉っぱの塊の隅っこにぽつんと一輪だけ小さな白い水仙があった。気の早い水仙だ。
 しばらく行くと今度は、白い花びらの真ん中に黄色いラッパのようなものがついた少し大きめの水仙が、やはり一輪だけ咲いていた。これは日本水仙かなと思う。
 その近くに、更に大きく全体が黄色い水仙が咲いていた。こちらはラッパ水仙だと思う。どれも周りのよりも、少しせっかちな水仙だ。
 水仙花言葉は「うぬぼれ、自己愛」。ギリシャ神話によると、森のニンフのエーコーが美少年ナルキッソスに恋をしたが相手にしてもらえず、痩せ衰え声だけの存在の山彦になる。呪いでナルキッソスは水面に映る自分の姿に恋をして、やがて死んでしまう。ナルキッソスの体は水辺でうつむきがちに咲く水仙に変わった、という。
 ハウス栽培や去年から咲き続けている椿や山茶花は別にして、水仙が、新しい年を迎えて一番早く咲き始めた花だと思う。自己の存在を一番にアピールしているところが、ナルキッソスの「うぬぼれ」の名残かなと思ってしまう。
 昨日は冷たい風がピューピューと吹いていた。寒さ真っ只中で、一足先に春を告げる水仙は尊敬に値する。水仙には「尊敬」という花言葉もあるようだ。
 学生時代にブラザーズ・フォーの「七つの水仙」という曲を良くカセットテープで聞いた。昨日は「三つの水仙」に出会った。
 うぬぼれることなく、謙虚な姿勢を持つことも今年の戒めにしようと思う。