鷲宮神社と神楽にまつわる神のお告げ

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 職場の近くに鷲宮神社というのがある。行く機会がよくある。出雲の神様を祀っている神社では、関東で一番古いという。
 普通鳥居をくぐると、正面に拝殿があるが、ここは拝殿の正面が左を向いている。
 拝殿の正面には神楽殿があり、年に六度奉納される。神様に直接神楽を捧げる為に真向かいにあるという。関東では一番古い神楽で、この神社から各地に広まったと言われている。
 一度節分の奉納の時に、神楽を見たことがある。小学生の女の子が巫女の身なりで舞っていた。神様に礼をして始まり、礼をして終わる。四隅を二人の巫女が何度も回っていた。
f:id:hiroukamix:20160214135931j:plain 舞の意味は良く分からなかったが、心が洗い清められるような気がした。
 神楽の会の会長さんに、神楽殿の裏側を見せてもらったことがある。太鼓や笛、お面や小道具の説明を受けた。
f:id:hiroukamix:20200929223245j:plain 最後に不思議な話を聞いた。神楽の後継者がいなくなり、伝統が絶えてしまいそうになった。ただ一人残った伝承者の白石国蔵さんに神が降りてきた。
「あなたに三年の命を与えるから、後継者をつくりなさい。」
 と言われたそうだ。そこで人を探して、全てを相続し終わった。すると国蔵さんは間もなく世を去ったという。丁度三年後だった。まさに神のお告げ通りになった。

星の見えない明るい夜空

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 毎晩、宵の明星金星が西の空にひときわ明るく輝いている。東南の空の少し高いところには、オリオン座がきらめく。
 他の星座も探そうとしたが、空が明るくて星が見えない。ぽつん、ぽつんと明るい星はあるが、星座の全体像がつかめない。光害のせいだ。
 家の光はやむを得ない。街灯にも文句は言えない。街の光はどうだろうか?不必要にネオンをつけている店も多いように思う。
 深夜になると、もう少し暗くなるかもしれないが、寒い中を外に出る勇気はない。
 今は満月に向かって月も毎日大きくなっている。せめて、月明かりのない夜に、また星座を探してみたい。
 それにしても、近所のコンビニ、ガソリンスタンド、食堂も二十四時間営業をしている。それだけ多くの人が、一晩中起きているということか。人間が一日中活動しているので、星の出番がなくなってしまう。
 一ヶ月に何日か、夜一斉に街中の電気を消す運動があったら良い、と思ってしまう。

春一番を告げる水仙

今週のお題「2020年の抱負」
f:id:hiroukamix:20200106083236j:plain 昨日、駅に行く途中に水仙の花が咲いていた。緑の葉っぱの塊の隅っこにぽつんと一輪だけ小さな白い水仙があった。気の早い水仙だ。
 しばらく行くと今度は、白い花びらの真ん中に黄色いラッパのようなものがついた少し大きめの水仙が、やはり一輪だけ咲いていた。これは日本水仙かなと思う。
 その近くに、更に大きく全体が黄色い水仙が咲いていた。こちらはラッパ水仙だと思う。どれも周りのよりも、少しせっかちな水仙だ。
 水仙花言葉は「うぬぼれ、自己愛」。ギリシャ神話によると、森のニンフのエーコーが美少年ナルキッソスに恋をしたが相手にしてもらえず、痩せ衰え声だけの存在の山彦になる。呪いでナルキッソスは水面に映る自分の姿に恋をして、やがて死んでしまう。ナルキッソスの体は水辺でうつむきがちに咲く水仙に変わった、という。
 ハウス栽培や去年から咲き続けている椿や山茶花は別にして、水仙が、新しい年を迎えて一番早く咲き始めた花だと思う。自己の存在を一番にアピールしているところが、ナルキッソスの「うぬぼれ」の名残かなと思ってしまう。
 昨日は冷たい風がピューピューと吹いていた。寒さ真っ只中で、一足先に春を告げる水仙は尊敬に値する。水仙には「尊敬」という花言葉もあるようだ。
 学生時代にブラザーズ・フォーの「七つの水仙」という曲を良くカセットテープで聞いた。昨日は「三つの水仙」に出会った。
 うぬぼれることなく、謙虚な姿勢を持つことも今年の戒めにしようと思う。

ヴィーナスライン方面の旅

f:id:hiroukamix:20200105062138j:plain 長野県のヴィーナスライン方面は何度行っても飽きない。見所満載のドライブコースだ。白樺湖、女神湖、車山、霧ヶ峰八島ヶ原湿原、美ヶ原高原など風光明媚なところを通る。とてもなだらかで爽やかな道だ。遠くにはアルプスの雄大な山々の景色が見える。見晴らしの良い高原を走るのは、とても快適なドライブだ。
 車山から霧ヶ峰にかけて六月頃のレンゲツツジが綺麗だ。山のあちこちに赤いツツジが映える。
 また七月のニッコウキスゲは圧巻だ。ニッコウキスゲはユリに似た黄色い花で、たった一日で枯れしまう。次から次へと咲いて満開は僅か十日ほどしかない。車山周辺のニッコウキスゲは毎年七月中旬頃に咲く。見渡す限り、山全体が黄色い絨毯となる。いつまで見ていても飽きない。晴れていると、地平線の向こうに富士山が見える。
 八島ヶ原湿原は一万二千年以上かけて八メートルもの泥炭層が形成された奇跡の湿原だ。大小様々な池が点在している。池の中にぽつんぽつんと島がある。見ているだけで心が癒される。コケやアシの中に混ざって小さな草花があちこちに咲いている。木道の散策路があって、一周二時間くらいで回ることができる。池を見たり、花を探しながら歩くと楽しい。
 ピラタス横岳ロープウェイに乗って上がると、標高2240メートルの山頂駅に着く。途中南アルプスや木曽の御岳山、北アルプス、時には立山が見える。山頂駅のすぐそばが坪庭というところで、黒い溶岩の間にハイマツなどが生えている。高山植物の宝庫で、麓とは違った幻想的な別世界だ。
 女神湖は湿原をせき止めて造られた湖だ。湖面から立ち枯れた白樺が突き出ていて、神秘的な雰囲気がある。一周約二キロの遊歩道が散歩にうってつけだ。
 女神湖近くには御泉水という庭園がある。ゴンドラに乗って上がると、湿地帯のある自然園の中に川や池がある。木道や散策路があり、一周四十分くらいだ。野鳥の森もあり、花や鳥、森林浴を楽しむことができる。
 ヴィーナスライン周辺には名前の通り、美の女神が住んでいる気がする。
 ここで起こった奇跡のような体験談を「霧の中のニッコウキスゲ(2019年8月21日)」に書いたので、読んで下さい。

https://www.tripadvisor.jp/Trips/95232932/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%96%B9%E9%9D%A2

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箱根駅伝に勝ったチームの理念

f:id:hiroukamix:20200104090829j:plain 大学対抗駅伝で、青山学院が二年振り五度目の総合優勝をして、令和初の王者となった。
 勝つチームには勝つ理由があると思う。監督の指導力、選手の実力や練習方法、戦略、靴の選択など様々な理由がある。
 私はその一つの重要な要素がチームの理念だと思う。青山学院のチームはどんな理念を持っているのか興味があった。
 原監督の話によると、箱根駅伝を通じて社会に有益な人材に育てることが大切、と言っている。
 駅伝は一つの手段であり、目的は「社会に有益な人材を育てること」だと言う。私はこの言葉の中に勝利の秘訣を見たように感じた。
 普通は、どうしたら駅伝に勝てるか、どうやって走りに強い選手をつくるか、という方法論ばかりを考えてしまう。また「駅伝」が中心になり易い。
 しかし、原監督の言葉は「駅伝」が中心ではなく、「生きる姿勢」が中心になっている。スポーツでどんなに世界一になっても、オリンピックで金メダルを取っても、幸せになるとは限らない。その人の人生の価値や幸福を決めるのは、最後は生きる姿勢だと思う。
 試合に勝っても不幸な人生を歩んだら意味がない。逆に負けても、そこから気づきと悟りで幸せになる人もいる。
「優勝」したこと以上に、原監督の掲げる「理念」に、私は賛美を送りたい。
 もう一つ勝利の影にあるのが、奥さんの存在だと思う。妻として、寮母として、監督を支え、選手を支えているその存在は大きいと思う。
 練習で気を張り詰めているだけでは参ってしまう。時には息抜きが必要だ。またスランプになったり、気持ちが落ち込んだ時に、誰かの優しい一言で立ち直る場合もある。そのような役割を奥さんがしていると思う。
 何事も一人ではできない。皆の力が合わさって、実力が発揮できる。時には、実力以上を出すことができる。それが、チームの良さだと思う。

大月に帰省して

今週のお題「2020年の抱負」
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 久し振りに田舎に帰って来た。私の田舎は山梨県の大月にある。中央線に乗ると、高尾の当たりから山が迫り、トンネルがずっと続く。
 小仏峠のトンネルを抜けると、相模湖に出る。この近くのゴルフ場で中学生の時に、友達に誘われて一度だけキャディーをしたことがある。五十年近くも前のことだが、確か一日の手当てが千円だったと思う。生まれて初めて自分で働いて得た収入だった。
 トンネルを幾つも抜けると、懐かしい故郷の山々が見えてくる。岩殿山(上の写真)が見えると、降りる準備が始まる。岩殿山は大きな岩がそそり立つ山で、昔は小山田信茂の城があった。スカイツリーと同じ標高634mだ。頂上から見る富士山は絶景だ。
 大月駅に着くと、外国人が目立つ。富士急行線の始点になっているので、富士山方面に向かう観光客だ。
 駅から、見慣れた風景を見ながら実家に向かう。幼稚園から大学まで、毎日のように見た風景だ。途中の道端に雪が残っていた。
 家の前に来たら、ちょうど消防団出初め式をしていた。太いホースから屋根の上まで水が吹き出て、大きく綺麗な虹が見えた。正月から縁起が良い、と思った。
 去年は両親が共に体調を崩したので心配していたが、二人とも元気そうだった。少し安心した。
 近況報告や四方山話をして、しばらくして昼になった。たくさんおせち料理が出てきた。海老に蒲鉾、刺身、きんぴら、蓮根、昆布、黒豆、田作、京芋、筍、玉子焼、などなど。正月気分を味わった。
 裏の畑に行くと、竹が数本畑の中に倒れていた。雪の重みで折れたと言う。鋸で切って取り除いた。畑に何も植えてないので聞くと、鹿や猪が野菜を全部食べてしまう、と言う。柵で囲んでも、飛び越えて荒らすのだ。困ったものだ。
 実家に行くと、必ずすることがある。ピアノを弾くことだ。家が集合住宅になり、大きな音を出せなくなったので、実家に移動した。ずっと調律していないので、押しても戻らない鍵盤があるが、元々下手なので構わない。
 同じ市内に住む叔父さんが新年の挨拶に来られた。帰りは駅まで乗せてもらった。弟も向かっていたが、残念ながら入れ替わりとなった。
 兄弟の中では、一番親孝行の足らない自分だ。今年は、せめて何か喜びの報告ができるようにしたいと思う。

新しい挑戦

今週のお題「2020年の抱負」
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 私の趣味はたくさんある。ガーデニング、釣り、ウォーキング、山登り、ピアノ、切り絵、書道、音楽鑑賞、絵画の鑑賞、文章を書くこと、など。
 今、特に力を入れて入るのは、ガーデニングとピアノと文章を書くことの三つかな。
 今年の抱負の一つは、ピアノで新しく一曲弾けるようになること。四十過ぎから独学でピアノを始めた。最初は数ヶ月に一曲練習して、一つ弾けるようになったら、次の曲を練習した。そうやって、今まで十曲くらい何とか弾けるようになった。
 しかし、ここ十年くらいは新しい曲の練習を全くしていない。その余裕がない。そもそも、ちゃんと弾ける訳ではないので、常に練習が必要だ。更に、一度覚えた曲も忘れてしまう。すると、また初めからやり直す。覚えると言っても楽譜を覚えている訳ではない。手が覚えているだけだ。手が勝手に動くまで練習すると、あとは楽譜を忘れてしまう。だから自分でも何の音を弾いているか分からなくなる。
 そんなこんなで、覚えては忘れ、覚えては忘れて、新しく曲を増やす余裕がなかった。その意味では、今までの曲を維持しながら、新しい曲を練習するのは、大きな挑戦になる。
 練習は全然苦ではない。楽しい。新しいことが少しできるようになると嬉しい。だから挑戦してみようと思う。