箱根駅伝に勝ったチームの理念

f:id:hiroukamix:20200104090829j:plain 大学対抗駅伝で、青山学院が二年振り五度目の総合優勝をして、令和初の王者となった。
 勝つチームには勝つ理由があると思う。監督の指導力、選手の実力や練習方法、戦略、靴の選択など様々な理由がある。
 私はその一つの重要な要素がチームの理念だと思う。青山学院のチームはどんな理念を持っているのか興味があった。
 原監督の話によると、箱根駅伝を通じて社会に有益な人材に育てることが大切、と言っている。
 駅伝は一つの手段であり、目的は「社会に有益な人材を育てること」だと言う。私はこの言葉の中に勝利の秘訣を見たように感じた。
 普通は、どうしたら駅伝に勝てるか、どうやって走りに強い選手をつくるか、という方法論ばかりを考えてしまう。また「駅伝」が中心になり易い。
 しかし、原監督の言葉は「駅伝」が中心ではなく、「生きる姿勢」が中心になっている。スポーツでどんなに世界一になっても、オリンピックで金メダルを取っても、幸せになるとは限らない。その人の人生の価値や幸福を決めるのは、最後は生きる姿勢だと思う。
 試合に勝っても不幸な人生を歩んだら意味がない。逆に負けても、そこから気づきと悟りで幸せになる人もいる。
「優勝」したこと以上に、原監督の掲げる「理念」に、私は賛美を送りたい。
 もう一つ勝利の影にあるのが、奥さんの存在だと思う。妻として、寮母として、監督を支え、選手を支えているその存在は大きいと思う。
 練習で気を張り詰めているだけでは参ってしまう。時には息抜きが必要だ。またスランプになったり、気持ちが落ち込んだ時に、誰かの優しい一言で立ち直る場合もある。そのような役割を奥さんがしていると思う。
 何事も一人ではできない。皆の力が合わさって、実力が発揮できる。時には、実力以上を出すことができる。それが、チームの良さだと思う。