今週のお題「もう一度見たいドラマ」
ファンティーヌがコゼットを預けたテナルディエ夫婦に騙されて、髪を売り、歯を抜く場面があります。とても痛ましい、そしてテナルディエ夫婦に対して腹立たしく絶対に許せない場面です。
しかし私がストーリー以上に気になったのは、ファンティーヌを演じた女優のことです。歯を抜いた場面の後、顔を見ると本当に歯がありませんでした。その後ファンティーヌは間もなくして亡くなってしまいます。本の僅かな短い場面の為に、実際にその女優が歯を抜いたのかがとても気になりました。本当であれば、相当な役者魂です。
以前テレビで、ある歯医者さんの話を聞いて驚いたことがあります。その医師は自分の歯を一本ずつ抜いて、代わりに入れ歯を入れました。二本の入れ歯、三本の入れ歯、・・・、十本の入れ歯、・・・。凄いと思いました。
自分が実際に噛み合わせを試してみなければ、患者の為に良い入れ歯が作れないと言います。自分で何十という入れ歯を作り、自分の口で確認したと言います。
中々真似ができることではありません。私が歯医者だったら絶対にやらないと思います。歯医者魂と言ったら良いでしょうか。
世の中には、人の為に、社会の為に、自分を犠牲にして懸命に生きる人々がいます。
今コロナウィルスと戦っているお医者さんや看護士さんなどの医療従事者の皆さんもそうです。普通は誰もが嫌がることを、献身的にされている方々に心から感謝を申し上げたいと思います。
続く
