④最後に愛は勝つ

今週のお題「読書感想文」
f:id:hiroukamix:20200901060136j:plain 絶対に不可能と言われていたリンゴを栽培した方がいます。青森の木村秋則さんです。木村さんの「奇跡のリンゴ」は無農薬、無肥料です。本や映画になっているので、ご存知の方が多いと思います。本を読んでとても感動しました。何に一番感銘したかと言うと、「愛」を動機として出発した事です。「最後に愛は勝つ」という歌があるように、やはり愛は最強です。
 それまではリンゴが実るまでに13回農薬を散布していたそうです。しかし農薬をまく度に奥さんが被れて1週間も寝込んでしまったそうです。奥さんの体を思って無農薬でリンゴを栽培する決意をしたと言います。それは奥さんを愛するという動機だったと思います。
 多くの人は、健康の為とか利益を上げる為とか環境の為とか、様々な動機を持ちますが、奥さんへの「愛」を動機に始めたことが素晴らしいと思います。
 ところが現実は優しいものではありませんでした。10年近くもリンゴが実らず無収入が続き、自殺の一歩手前迄追い詰められました。何しろ世界で誰も成功した事のない挑戦です。家族も貧乏のどん底を味わいました。周囲からもあらゆるバッシングを受けました。しかし、その試練を乗り越えられたのは、愛が動機だったからに違いありません。
 失敗に失敗を重ね、800本あったリンゴの木の半分以上が枯れてしまいました。その時リンゴの木一本一本に
「お願いだから、枯れないで欲しい。頑張って耐えてくれ。」
と木を撫でながら祈ったと言います。リンゴの木に対する愛情を感じました。
 心の底から奥さんを愛し、リンゴの木を愛している方だと思いました。愛が不可能を可能にしたに違いないと確信しています。

続く