神様の愛「河津桜」


 通勤途中のバス通りに、大きな公園があります。イチョウケヤキプラタナスの木が点在しています。それらの木に混ざって、バスの車窓から、桜が咲き始めているのが見えました。早いなと思いましたが、どうやら河津桜のようです。濃いピンク色の花びらです。桜の木は道路に沿って、一列に並んでいます。今は三分ほど咲いています。

 前の職場近くの川沿いにも、河津桜の並木がありました。そちらは電車の車窓からよく見えました。満開になると、毎年足を運んだものです。電車の反対側の車窓からは、ソメイヨシノの並木が見えました。桜を二度楽しむことができました。
 バス通りにも、ソメイヨシノの並木があります。こちらもバスの車窓から二度楽しめそうです。
 ソメイヨシノを長いあいだ見慣れたせいで、濃いピンク色の河津桜は桜というよりは、桃の花のようなイメージがします。個人的には、桜はソメイヨシノが好きです。

 リンゴやナシの花は桜に似ていますが、上を向いて咲きます。何故桜の花は下を向いて咲くのでしょう。桜は人間に見上げてもらって、その美しさを見て欲しいからだと思います。
 リンゴやナシは花を見てもらうのではなく、美味しい実を付けて食べて欲しいのです。だから鳥や虫によって受粉し易いように上を向いているのだと思います。
 木の種類一つ一つに、神様の配慮と愛を感じます。神様の創造は愛を動機として、人間に喜びを与えたいのだなと思います。
 まだまだ風が冷たい日が続きます。あと一ヶ月ほどでソメイヨシノが咲くのが信じられません。超寒がりやの私にとっては、冬が終わり、暖かい春の訪れに心が踊るようです。