今週のお題「苦手だったもの」
私は子どものころ左利きでした。字を書くのも、箸を持つのも左手でした。
親はとくに何も言いませんでしたが、親戚のおばさんが、
「右手を使いなさい」
と、とてもうるさく言いました。会うたびに言われるので、だんだんと右手を使うようになりました。しかし左手ばかりに慣れていましたので、右手を使うのは簡単ではありませんでした。
何年か掛けて、ようやくペンを持つのも、箸を持つのも右手で何とかできるようになりました。
それでも、今だにハサミやナイフを使うときは左手です。刃物は怖くて、右手に替えられなかったのだと思います。
数年前に右手の指を骨折してしまいました。そのとき左手で書いたり、箸を持たざるをえませんでした。そして昔の感覚が戻ってきました。
それ以来どちらの手でも、食べたり、書いたりすることができるようになりました。それでもハサミとナイフだけは左手のままです。
左手を使うと右脳が刺激されるといいます。右脳は芸術やアナログ的なものを司るようです。私は絵画や音楽が大好きです。よく切り絵を作成したり、ピアノを弾きます。
時計もデジタルよりアナログが好きです。左利きの効能が少しあるのかもしれないと思います。