教習所の思い出

今週のお題「試験の思い出」
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 私は自分が車を運転するのは、絶対不可能だと思っていました。車に乗って後ろから見ていると、右手でハンドルを握り、左手でギヤを操作し、右足でアクセルを踏み、左足でブレーキを踏みます。左右のサイドミラーを見たり、バックミラーを見ます。

 こんな複雑な動作をするのは自分には絶対無理だ、と思いました。また標識や信号を見ながら、同乗の人達と話もしています。私には、車を運転する人が皆スーパーマンに見えました。

 教習所の門をくぐった時は、清水の舞台から飛び降りるような覚悟でした。実際に運転してみると、やはり難しく感じました。何度も路肩に乗り上げたり、操作ミスをしました。

 筆記試験は何とか一度でパスしました。次は路上検定です。試験は、助手席に乗っている教官がブレーキを踏んだらお仕舞いです。
 私は教習所から公道に出る所で、一時停止をしないで前進しようとして、あっという間にブレーキを踏まれてしまいました。公道に出て、僅か10センチ位でしょうか。あっけなく失敗に終わりました。やっぱり自分は駄目かと、自信喪失と自己嫌悪で一杯になりました。

 気を取り直して、二度目の試験でようやくパスしました。教習所を卒業できた時は天にも昇る気持ちでした。それ以来、自分から一度も事故を起こすことなく、運転しているのが奇跡のようです。