神様の愛「イチジク」

 
 今朝、ベランダに出て驚きました。十年ほど前に挿し木をしたイチジクの木に、初めて実がなっていたからです。
 もう実がならないのではと、なかば諦めていました。毎年葉っぱだけは元気に出ますが、実がなる気配がまったくありませんでした。挿し木をしてから、一度も土を替えていなかったので、去年の暮れに土をすべて入れ替えました。それが良かったのかもしれません。
 イチジクの実は枝のてっぺんのところに二つありました。順調に大きく育つのを願うばかりです。
 イチジクは漢字で無花果と書きます。花が咲かないのに、実がなる不思議な果実です。実際は実の中にびっしり詰まっているのが花です。外からは見えないので、無花果という名前になりました。
 イチジクは具体的な名前がついたものでは、聖書に登場する最初の植物です。アダムとイブが禁断の木の実を食べたあと、イチジクの葉で腰を覆います。ほかにも何度か出てくる植物なので、聖書の舞台の地域では、なじみの植物なのだと思います。
 今年は、ベランダのブドウやミカンのできが今ひとつなので、少しがっかりしていました。しかしイチジクの実を見て、希望を持ちました。
 ちなみに、イチジクの花言葉は「子宝」「実りある恋」「裕福」などです。