甘い思い出

今週のお題「花粉」
f:id:hiroukamix:20210310220947j:plain 私は花粉症には無縁です。今日は花粉と蜜蜂の話です。
 忙しい仕事の合間に、毎日飲む1杯のカフェラテが私の至福の時間です。たいてい飲むのは昼食の後です。
 大きなカップにミルクをたっぷりと入れて、スチームでミルクを泡立てながら温めます。コーヒー豆を挽いて、エスプレッソをその上に注ぎます。そのまま飲む場合が多いですが、時々蜂蜜を入れます。寒いせいか、蜂蜜の下の方が固まってしまいました。
 蜂蜜は蜂が花の受粉を助けたお返しに、花から貰ったものです。最近、一匹の蜜蜂が一生かけて集める蜂蜜は小さなスプーン一杯分だと聞きました。
 それを知ってから、今まで当たり前のように入れていた蜂蜜が、とても貴重なものに見えてきました。スプーン一杯に一匹の蜂の一生が入っていると思うと、大切に味わいながら感謝して飲むようになりました。毎回カフェラテを飲む度に、蜂の一生を思い浮かべます。
 ふと先日、カフェラテを作って蜂蜜を最後に混ぜるのではなく、蜂蜜そのものの味を味わってみたくなりました。そうしないと蜂に失礼ではないかと思ったのです。
 スプーンの先に少しだけ蜂蜜を乗せて、なめてみました。甘い香りが漂い、舌の上で広がる甘い味が、何故かとても懐かしく、遠い昔の記憶を蘇らせてくれました。
 子供の時に、台所の押し入れの中に大きな水飴の瓶がありました。滅多になめられなかったような気がします。たまに内緒でこっそりと、割り箸に水飴を巻いてなめました。その甘くて美味しかった味が忘れられません。
 水飴と蜂蜜では全然違いますが、甘い蜂蜜をなめて、何10年も前の甘い記憶を思い出しました。花粉と蜂に感謝して、今日も昼食後に蜂蜜を入れてカフェラテを味わいました。