呪いに負けず一途に咲く水仙

f:id:hiroukamix:20201226065643j:plain 1年ほど前にも一足早く咲いている水仙を見つけて書きましたが、今回はそれよりも2週間くらい早く見つけました。
 これから寒くなるというのに、お構いなしのようです。それとも水仙は寒いのが好きなのでしょうか。私自身は寒さが大の苦手なので、尊敬に値します。
 水仙花言葉は「うぬぼれ、自己愛」。ギリシャ神話によると、森のニンフのエーコーが美少年ナルキッソスに恋をしたが相手にしてもらえず、痩せ衰え声だけの存在の山彦になります。呪いでナルキッソスは水面に映る自分の姿に恋をして、やがて死んでしまいます。ナルキッソスの体は水辺でうつむきがちに咲く水仙に変わった、といいます。
 いまだに山彦エコーの呪いは解けていないのか気になるところです。私が見た水仙は呪いに負けずにうつむかず横を向いて、一途に咲いているように見えました。
 水仙は寒さの中で先駆けて咲き始める花です。自己の存在を一番にアピールしているところが、ナルキッソスの「うぬぼれ」の名残かなと思ってしまいます。
 しかし下をうつむいているのは、本当は恥ずかしがり屋なのかもしれないと思いました。
 どっちにしても、花が少ない冬に私たちの目を楽しませてくれる水仙に、感謝したいと思います。