「幸せだから感謝するのではなく、感謝するから幸せなのだ」①

今週のお題「感謝したいこと」
 f:id:hiroukamix:20200331053225j:plain以前も書きましたが、暗闇の中で、この言葉に出会って、希望の光が見えました。
 新人研修で、訪問販売をしながら田舎を回っていた時のことでした。一所懸命に一軒一軒訪ねましたが、朝から昼頃まで、買ってくれる人は一人もいませんでした。色々工夫をして、あの手この手で話をしますが全然効果がありません。片っ端から断りの滅多打ちに合いました。
 しかし、いつも不思議な出会いによって導かれてきたので、諦めずに気持ちを切り替えました。「今日はどんな出会いがあるのだろうか?」とワクワクして歩むことにしました。
 そう思って入った次の一軒目でした。立派な門がある大きな農家の玄関先で、
「ご免下さい。」
 と何度か大声で叫びました。誰も応答がありません。留守のようなので隣の家に行こうとした次の瞬間でした。門の両脇に何か手書きの言葉が貼ってあるのに気がつきました。その言葉に引き寄せられるようにして見ると、
「幸せだから感謝するのではなく、感謝するから幸せなのだ。」
「美しい物を美しいと思える、あなたの心が美しい。」 
 この二つの言葉が筆で書かれていました。これは天の声だと思いました。この言葉が、今日の出会いを導いてくれるに違いないと直感しました。
 その時までの自分は、売れたら幸せ、と思っていました。良いことがあったら感謝するが、そうでなければ感謝しない。とても打算的な考えでした。
 しかし、この言葉の意図するのはそうではありません。まず初めに感謝の心が大切だ、と言うのです。何に対して感謝するのか、すぐには分かりませんでしたが、今までのような自分の考え方ではいけない、と思いました。感謝の気持ちがないのに、幸せや良い結果だけを求めるのは、自分勝手だと思いました。
 そして、もう一つの言葉は、美しい物があるから美しいと感ずるのではなく、心が美しいから、美しく見える、と言う事だと思います。この言葉も私の心の中にスーっと入って来ました。
 今まで、売ろう、売ろう、と躍起になって構えていました。これでは相手も嫌がって逃げてしまいます。感謝の心など微塵もありませんでした。
 美しい心ではなく、不平不満や打算的な心、売れなくて焦る醜い気持ちでした。
 門に貼ってある言葉を何度も繰り返して心に刻まれるまで暗唱しました。すると奇跡が起こりました。

続く