自分が修行して成仏するのが本来の彼岸

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」
f:id:hiroukamix:20200922054925j:plain 今日はお彼岸の中日です。「彼岸」は向こう岸という意味です。悟りを開いた仏の世界が「彼岸」です。凡夫が修行をして、煩悩から解脱して、仏になって「彼岸」に行きます。
 それに対して、煩悩に苦しむ凡夫の世界は「此岸(しがん)」です。こちら岸という意味です。今私達が住んでいる世界の事です。
 仏の世界を極楽浄土や西方浄土といいます。彼岸の中日は、太陽が真西に沈むので、昼と夜の長さが同じになります。西方浄土に成仏することを願って、彼岸が始まったといわれます。
 お彼岸と言うと先祖供養のイメージがあります。しかし煩悩から解脱して仏になるのは先祖ではなく、この世にいる私達です。
 本来のお彼岸は私達が仏に近づく為に修行する期間だそうです。それを六波羅蜜と言います。お彼岸の一週間毎日何の修行をするかも決まっています。
 一日目は布施といい、人の為に尽くす事です。二日目は持戒といい、規則を守り良い生活習慣をつくる事です。三日目は忍辱といい、目標や願いを達成する為に忍耐する事です。四日目は精進といい、幸せに向かって前向きに生きる事です。五日目は禅定といい、ありのままの自分の姿や周囲の事実を見つめる事です。六日目は智慧といい、人として正しい道を学ぶ事です。
 お彼岸は7日間ありますから、六波羅蜜では1日足りません。お彼岸の中日は先祖の為にお墓参りに行きますから、その前後の6日間で六波羅蜜の行をするようです。
 本当は365日が修行ですが、せめて年に2回だけでも自分磨きをしましょう、というのがお彼岸の始まりのようです。