姨捨山

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」
f:id:hiroukamix:20200921060352j:plain 以前よく長野と新潟を行き来する機会がありました。その時必ず篠ノ井線に乗りました。冬は雪をかぶった山や林などの景色が好きでした。
f:id:hiroukamix:20200921060426j:plain 篠ノ井線の途中に姨捨という駅があります。私はその駅の近くから見る景色が大好きでした。見晴らしの良い標高500メートルの高台にあり、山に登ったような気分でした。姨捨は「日本三大車窓」に数えられる所です。善光寺平の美しい盆地が見えます。
 しかし、目に見える素晴らしい景観とは裏腹に、耳に聞こえる「姨捨姨捨」という車掌さんの声に、何とも嫌な思いも伝わって来ました。
 地名まであるという事は、「姨捨山」の伝説は本当にあったのだろうかと思いました。そこで調べてみました。
 殿様のお触れで役に立たない老人を山に捨てる風習があったようですが、老人の知恵に救われた殿様が反省して、お触れを撤回した話がありました。
 また、帰り道で息子が迷わないように木の枝を折った事を知って、泣いて母親を家に連れ帰った息子の話もありました。
 更に、子供を連れて親を捨てに行き、籠も置いて来ようとしたら、子供が「自分がおとうを捨てる時に籠が必要なので、籠は持って帰ってくれ。」と言われて、驚いた息子が母親を連れて帰った話もありました。
 いろいろとありますが、どの話も父母や老人を大切にするという事で落ち着いているようです。少し安心しました。
 もう20年以上姨捨方面には行っていませんが、またあの美しい景色を見たいものです。