③アイスとかき氷

今週のお題「私の好きなアイス」
f:id:hiroukamix:20200629064452j:plain 母方の祖父母の家が、車で30分位の所にありました。優しい祖父母と叔父さん、叔母さん達がいて、いつも行くのが楽しみでした。夏休みには、お祭りに合わせて毎年泊まりに行きました。
 家の目の前に大きな川があり、激しい流れで、音がうるさくて、中々寝付けなかった記憶があります。
 祖父母の家はバスのロータリー近くにあり、駄菓子や雑貨を売る店をしていました。
 夏になるとアイスを売っていました。その頃、キャンディアイスが5円、アイスクリームが10円、少し贅沢なのが20円でした。好きなアイスが食べられるのも、祖父母の家に行く楽しみでした。
 その家の数軒隣に、かき氷を売っている店がありました。祖母がその店にも良く連れて行ってくれました。アイスも嬉しかったですが、かき氷は違った味わいがありました。
 10センチ以上もある氷の塊を削っていくと、大きなガラスの器に、かき氷がどんどんうず高くなっていきます。それを見ているだけで涼しくなるような感じがしました。ガリガリっという氷を削る音にもワクワクしました。
 赤いイチゴか緑のメロンのシロップをたっぷりと掛けて貰いました。何とも言えない夏の思い出です。
 高校の時に、そのかき氷の店が家だという同級生が同じクラスにいて驚きました。その同級生は、同じクラスの人と結婚をしました。実は去年その二人から同窓会の案内が来ました。夫婦で幹事役をしていたのです。残念ながら都合がつかず、参加できませんでした。
 祖父母の家に誰も住まなくなってから何10年と経ちますが、その後一度も行った事はありません。祖父母の家で食べたアイスとあのかき氷が、今でも懐かしく感じます。