偉人の母⑦ワシントンの母マリー

f:id:hiroukamix:20200608063752p:plain アメリカ合衆国初代大統領ワシントンは先祖がイギリスで暮らしていましたが、政治的信仰的理由で数代前からアメリカに移り住みました。
 母は父のところに後妻として来ました。父はワシントンが11才の時に病死してしまい、子供達の世話や農園の仕事も全て母マリーの肩にかかっていました。
 マリーは昼間の農場の仕事で疲れているにもかかわらず、夕食の準備をして、食後は決まって聖書やマッシュー・ヘール卿の「瞑想録」を子供達に読んで上げました。
 この食後の習慣が、ワシントンの正直で勇敢で知恵深い人格形成にとても役立ったようです。
 ワシントンが大統領になっても、マリーは自慢する事もなく、ただ神に感謝しました。
 母が亡くなった後、ワシントンは
「私の過去も現在も未来も、私の全ての運命は、ことごとく母から受けたものです。」
という言葉を残しています。マリーが亡くなって何年も経ってから、篤志家の好意で記念碑が建てられました。しかし、碑面には、ただ
「ワシントンの母 マリー」
とだけ刻まれています。これ以上の適切な言葉はありません。