真夏のクリスマス

今週のお題「クリスマス」
 f:id:hiroukamix:20191224055447j:plain
 二十年ほど前だが、年の瀬に二年続けて南米のウルグアイに行った。一回目に行った時のことは「いい肉」のお題の時にも少し触れた。更に詳しい内容は11月1日と2日にも書いた。
 ウルグアイは日本の裏側なので、真夏だった。真夏の年末というのは不思議な感じだ。大晦日の晩、カウントダウンが始まった。3、2、1、0、すると年が明けた瞬間、花火があちこちで打ち上げられた。しばらく続いた。明るい南米らしい新年の迎え方だ。
 あちらではクリスマスが年を越えても続いていた。正月というよりも、一月になってもクリスマスの雰囲気の方が強かったような気がする。しかし、真夏のクリスマスは気分が出ない。サンタが何に乗って来たかは覚えていないが、トナカイではなかったことは確かだ。
 年が明けてから、ビザを取ってブラジルに行こうとしたが、一週間過ぎても役所がクリスマス休暇ということで、結局そのままウルグアイに足止めされた。
 街に出ると、確かにクリスマスツリーはあるが、真夏なので、雪の飾りはない。サンタクロースは赤い服を着ていたが、とても暑そうだった。
 実は街に出て、二日続けて仲間が引ったくりに会った。二日目は白昼堂々と人混みの中で、殴られてバッグを取られた。警察に行っても、運が悪かったくらいの返事しかなかったという。怖くなって、その後は観光の時以外はホテルの中で過ごすことにした。
 幸い、ホテルのレストランは朝も昼もバイキングだったので、朝から陣取って、昼過ぎまで話をしながら、色んな物をお腹一杯食べた。話と食事が飽きたら、部屋のテレビで映画などを見て過ごした。
 結局真夏のクリスマスは、残念ながらクリスマスらしい思い出は余りない。あえて言えば、毎日美味しい食べ物を好きなだけたべることができたことと、クリスマスとは関係ないが、生まれて初めて見た南十字星が一番の思い出かもしれない。